「おい……お前顔色悪いぞ?」
「あ…はい大丈夫っす。」
たまたま廊下で見つけた。
平凡極まりないこいつが目に留まったのは、
えらく顔色が悪かったからだ。
(他意はない…ってそれどころじゃないか。)
今のこいつは本気で顔色が悪いぞ。
歩くのもやっとじゃないのか?
「大丈夫じゃねえだろ。
自分がどんな顔してんのか分かってんのか?」
「…会長…言葉遣い…。」
無意識に素が出てた。
人通りは少ないとはいえ人目のある廊下でだ。
「…っとにかく来たまえ!」
「え…。」
だからと言ってほっとけるか。
寝覚めが悪いんだよ。
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とりあえず生徒会室のソファに横にして熱を測る。
何故ここに体温計があるのか突っ込んで来たが無視だ。
(単に自分が体調不良の時用だからな。)
で、結果はと言うと。
「立派に風邪だ。阿呆。」
「はは…すんません。」
苦笑しながらも反省はしてるのか、素直に謝罪する。
「…とにかく、しばらく休め。連絡は…。」
…………………。
……………………。
………………………。
「……………………………………………………………………古泉にしておくからな。」
「?はい。どうも。」
それだけ言うとそいつはうとうととし始めたようで。
少し間を置いて、寝息をたて出した。
さて…かなり嫌だがあいつに連絡を…。
「……。」
もう少し後からするとしよう。
…今寝入り始めたんだ、急いで起こすこともない。
あいつなら連絡した瞬間にでもドアを開けそうなくらい必死で走って来るだろうしな。
…まだもう少し。
俺も疲れてるのかもしれん。
END
ツンデレ会長と風邪キョンでした。
もひとつ続いちゃったお話。会長好きです。
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